P.F.ドラッカーが20年ほど前に「明日を支配するもの」という著書の中でパラレル・キャリアという言葉を使っています。
パラレルは並行という事ですから同時並行に進めるキャリア(経験)という事です。
これを「副業」と考えると政府が「働き方改革」で奨励する方向で進めています。
マスコミも特集を組んで「副業」で成功している人の例を挙げています。
企業としても本業に支障がなければという前提で賛成の方向でいます。
しかし、本業がデザインの方が副業で看板屋のデザインをすると言うのは分野が違うと言えどもグレーゾーンのような気もします。
セカンド・キャリアという意味で言うとこのようなグレーゾーンは無くなると言えます。
セカンド、つまり、デザイン以外のキャリアという事になります。
このような場合、人脈が増えるので人間形成に役立つとも言えます。
ハーズバーグの「欲求の5段階」が有名ですが、「副業」で自己実現を追及する人は素晴らしいと思います。
「副業」であれ自己実現ができる事で人生の充実度が高まるので、本業においても良い影響がある筈だという論理であります。
しかしながら、1日は24時間であり、その中、9時から18時のゴールデンタイムを本業で押さえられ、通勤などの時間も含めると平日の副業は不可能に近いと思います。
従って、自ずから休日を当てる事になりますが、今の時代、家族サービスも重要な事なので、全休日という訳に行かないのです。
このように条件を設定すると単純に「副業」と言うが金目当てのアルバイトなら可能かも知れないが、セカンド・キャリアという意味ではかなりハードルが高くなります。
いずれにしても一度きりの人生ですから「自己実現」に向かって張り切って行きたいですから、可能なら「本業」で自己実現したいものです。
だが、長い人生ですから「仕事」-「自分」=「ゼロ」という仕事人間ではなく、リタイアしても活躍できるセカンド・キャリアを磨いておくことが大切です。
私の友人は菜園で野菜づくりを楽しんでおられますが、これを拡張して有機栽培の野菜などを打ち出してビジネスに拡大されれば素晴らしいセカンド・キャリアだと思っています。
「幸せの4条件」で「人の役に立つ」がありますが、セカンド・キャリアで多少でもビジネスになるなら素晴らしい余生だと思います。
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