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2008年2月23日 (土)

品格について

■「品格」について

「国家の品格」(藤原正彦著)が大ヒットして、最近はそうでもないですが、
「品格」が騒がれた時期がありました。

その後、パクリのような「会社の品格」や「女性の品格」そして「横綱の品格」
・・と「品格」という言葉が踊っていました。

それこそ「品格って、何?」と思う状況です。

しかし、「品格」を考えると曖昧なイメージしか浮かばないのです。

どうも腑に落ちないので「品格」そのものを考えて見たのです。

「国家の品格」の著者である藤原先生は、
アメリカで研究した時は、ディベイト方式で相手を言い負かす事が優先し、
論理や合理性を追求したが、
逆に、イギリスでは、そういう手法では「ひんしゅく」を買うだけだった
という対比から、それじゃ日本の品格はどうなのかと考えて、
同書を書かれたようです。

戦後、アメリカ文化に毒され続けた日本は、
政治は、アメリカ追随の一本やりで50番目の州と揶揄される状況であり
経済は、トヨタなどの活躍もある反面、「金」が全てという風潮が高まり、
「結果」がすべてで手段を選ばない風潮や事件が目立つようになりました。

また、メディアでも、ディベート方式が目新しい感じがするのですが、
「TVタックル」のような相手の意見を無視して、主張ばかりの応酬が横行
する番組が多くなっては、娯楽としても疑問符がつく感じがするのです。

そもそも「品格」という言葉の意味は、辞書では、
『その人やその物に感じられる気高さや上品さ。品位。』
とあります。

逆に「品位」を辞書で調べると
『人や事物にそなわっている気高さや上品さ。品格。』
と全く同じことを書いていますので、ますます、分からなくなって来ます。

そこで、私は、自分なりに「品格」とは何かを考えてみました。

その結果、「品格」があるという場合、
まず、「強さ」というものが基本にあり、その上にプラスαする何かがある
と考えたのです。

そのキッカケは、朝青龍の「横綱の品格」という事からであり、
「品格」を問われるには、朝青龍のように圧倒的に「強い」という事があって、
はじめて「プラスα」が求められる
と考えたからなのです。

しかし、横綱という絶対的な特定の人だけに「品格」があるという訳では
ないのです。

貴乃花親方は「益荒男関」という先輩力士に「品格」を
感じていたようです。

名は体を現すと言いますが、「益荒男」は、辞書で調べると
『りっぱな男。勇気のある強い男。ますらたけお。ますらおのこ』
とあり、その解説に
「屈せずして待つが益荒男の事なりと言う」〈鴎外訳・即興詩人〉
とあります。

貴乃花関が先輩「益荒男関」に「立派な男」と感じ入ったのは、
当時の横綱、千代富士関がウルフとあだ名されたように、
華奢な体格で強敵に向かう姿から「白ウルフ」とあだ名されていた姿に
大相撲の品格を見出したようです。

そして、大きな体格がものを言う「大相撲」の世界で、益荒男関は、
屈せずに、同一場所で、2横綱、4横関を倒すという離れ業まで示した強さ、
その「強さ」に貴乃花は「品格」を見出したようです。

ウイキペディアでは、益荒男関は、
現役時代の体格は188cm、119kgであり、関脇在位1場所で、
現在は、阿武松親方を務めているとあります。

このように考えると、
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「α」
となって来たのです。

■「人が認めるプラスα」

この「α」なのですが、この点を
「王貞治」と「長嶋茂雄」
の対比で考えると「人が認める」という点では、
王さんも長嶋さんも両方とも現役時代にバツグンの「実績」があるのですが、
「気高さ」という点で、王さんの方に軍配が上がるように思うのですが、
「記録に残る王、記憶に残る長嶋」というように
「何か」が不足しているのです。

その違いから長嶋さんにはミスターと呼ばれる人気があるのです。

私は、こんな点から「α」を「人が認めるプラスα」と置き換えたのです。

すなわち「人が認めるプラスα」には、
★カッコたる実績がある
★また、長い歴史に培われた普遍の風土がある
★しかも誇りを大切にしながら他者を受容できる
という3本柱が必要と考えるのです。

このように考えると、日本的には、
「人が認めるプラスα」==>「謙虚」
と向かうと思うのです。

私は、「人が認めるプラスα」を「謙虚」として
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
と考えたいのです。

横綱の朝青龍関には、「謙虚」という日本的な視点が欠けているのです。

彼が「名横綱」と評価されるには、「強さ」だけではない事を学び、
「謙虚」につながる「何か」を身につける必要があるのです。

これは、企業でも個人でも同じと思うのです。

■「営業マンの品格」

最近のビジネス界は、アメリカ的になって、
自己中心の傾向が強くなっています。

しかしながら、その象徴のようだった「ゴーん革命」という言われた日産は、
その後、勢い失いつつあります。

リストラという言葉が生む「犠牲」というものに目を向ける必要があります。

政治の世界では、小泉さんの郵政解散で圧勝した反動で、
先の参議院選で大敗を喫し「ねじれ国会」でニッチモサッチモという状態です。

そういう状況下で、身近な営業の世界でも結果が全てという風潮が強くなり
いわゆる「ニハチの法則」が横行して、B、Cランク客への営業が希薄になって
来ています。

ホントに「おいしい」という表現が多くなりました。

従来にあった、相互に「育て合う」という関係ではなく、
一時的に「搾取」すればよいという考えが横行しています。

私は、
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
と考えるのですが、
その一番目は「強さ」にウエートをおき、つぎに「屈せず」と「謙虚」が
続くのです。

交通事情が悪化し、特にガソリンが高騰しているので、
従来からの営業スタイルでよいという訳ではありませんが、
そこに各自の創意工夫があって
「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
の3拍子でお客様に感謝される貢献をして欲しいのです。

「強さ」は至上命題です。

いくら「品格」があっても営業である限り「儲ける」ことを忘れてはならず、
結果として「実績」という「強さ」を示す必要があります。

私は、安易に「おいしい」ばかりを追う営業ではなく、
「屈せず」・・厳しい状況でもお客様に貢献するために活動を行い
「謙虚」・・喜んで小さな案件にも対応する
という姿勢が重要です。

このように、「営業の品格」にも
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
の3拍子が重要と思います。

ある外資系の社員さんは、テクニックに長けていて「強さ」を発揮するが、
また、いろんな障害にも「屈せず」というバイタリティに富んでいるが、
悲しいかな「謙虚」さが欠けて周囲やお客様のひんしゅくを買っている
という方がおられます。

村上さんや堀江さんも「謙虚」という点が欠けていたように思うのです。

今、中学生がディトレーダーとなって「株」に夢中になっているとの事です。

ホントに、親の顔をみたいように思います。

もっと、汗を流して相手を喜ばすという精神を教えて欲しいと思います。

本日、最終回のNHK「フルスイング」は、
最後まであきらめずにフルスイング
という主旨のようです。

私は「品格」という他人からの目を意識しながら、
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
を実践して行きたいと思います。

■まとめ

・「人が認めるプラスα」==>「謙虚」(日本の風土では)

・「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」


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品格について

■「品格」について

「国家の品格」(藤原正彦著)が大ヒットして、最近はそうでもないですが、
「品格」が騒がれた時期がありました。

その後、パクリのような「会社の品格」や「女性の品格」そして「横綱の品格」
・・と「品格」という言葉が踊っていました。

それこそ「品格って、何?」と思う状況です。

しかし、「品格」を考えると曖昧なイメージしか浮かばないのです。

どうも腑に落ちないので「品格」そのものを考えて見たのです。

「国家の品格」の著者である藤原先生は、
アメリカで研究した時は、ディベイト方式で相手を言い負かす事が優先し、
論理や合理性を追求したが、
逆に、イギリスでは、そういう手法では「ひんしゅく」を買うだけだった
という対比から、それじゃ日本の品格はどうなのかと考えて、
同書を書かれたようです。

戦後、アメリカ文化に毒され続けた日本は、
政治は、アメリカ追随の一本やりで50番目の州と揶揄される状況であり
経済は、トヨタなどの活躍もある反面、「金」が全てという風潮が高まり、
「結果」がすべてで手段を選ばない風潮や事件が目立つようになりました。

また、メディアでも、ディベート方式が目新しい感じがするのですが、
「TVタックル」のような相手の意見を無視して、主張ばかりの応酬が横行
する番組が多くなっては、娯楽としても疑問符がつく感じがするのです。

そもそも「品格」という言葉の意味は、辞書では、
『その人やその物に感じられる気高さや上品さ。品位。』
とあります。

逆に「品位」を辞書で調べると
『人や事物にそなわっている気高さや上品さ。品格。』
と全く同じことを書いていますので、ますます、分からなくなって来ます。

そこで、私は、自分なりに「品格」とは何かを考えてみました。

その結果、「品格」があるという場合、
まず、「強さ」というものが基本にあり、その上にプラスαする何かがある
と考えたのです。

そのキッカケは、朝青龍の「横綱の品格」という事からであり、
「品格」を問われるには、朝青龍のように圧倒的に「強い」という事があって、
はじめて「プラスα」が求められる
と考えたからなのです。

しかし、横綱という絶対的な特定の人だけに「品格」があるという訳では
ないのです。

貴乃花親方は「益荒男関」という先輩力士に「品格」を
感じていたようです。

名は体を現すと言いますが、「益荒男」は、辞書で調べると
『りっぱな男。勇気のある強い男。ますらたけお。ますらおのこ』
とあり、その解説に
「屈せずして待つが益荒男の事なりと言う」〈鴎外訳・即興詩人〉
とあります。

貴乃花関が先輩「益荒男関」に「立派な男」と感じ入ったのは、
当時の横綱、千代富士関がウルフとあだ名されたように、
華奢な体格で強敵に向かう姿から「白ウルフ」とあだ名されていた姿に
大相撲の品格を見出したようです。

そして、大きな体格がものを言う「大相撲」の世界で、益荒男関は、
屈せずに、同一場所で、2横綱、4横関を倒すという離れ業まで示した強さ、
その「強さ」に貴乃花は「品格」を見出したようです。

ウイキペディアでは、益荒男関は、
現役時代の体格は188cm、119kgであり、関脇在位1場所で、
現在は、阿武松親方を務めているとあります。

このように考えると、
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「α」
となって来たのです。

■「人が認めるプラスα」

この「α」なのですが、この点を
「王貞治」と「長嶋茂雄」
の対比で考えると「人が認める」という点では、
王さんも長嶋さんも両方とも現役時代にバツグンの「実績」があるのですが、
「気高さ」という点で、王さんの方に軍配が上がるように思うのですが、
「記録に残る王、記憶に残る長嶋」というように
「何か」が不足しているのです。

その違いから長嶋さんにはミスターと呼ばれる人気があるのです。

私は、こんな点から「α」を「人が認めるプラスα」と置き換えたのです。

すなわち「人が認めるプラスα」には、
★カッコたる実績がある
★また、長い歴史に培われた普遍の風土がある
★しかも誇りを大切にしながら他者を受容できる
という3本柱が必要と考えるのです。

このように考えると、日本的には、
「人が認めるプラスα」==>「謙虚」
と向かうと思うのです。

私は、「人が認めるプラスα」を「謙虚」として
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
と考えたいのです。

横綱の朝青龍関には、「謙虚」という日本的な視点が欠けているのです。

彼が「名横綱」と評価されるには、「強さ」だけではない事を学び、
「謙虚」につながる「何か」を身につける必要があるのです。

これは、企業でも個人でも同じと思うのです。

■「営業マンの品格」

最近のビジネス界は、アメリカ的になって、
自己中心の傾向が強くなっています。

しかしながら、その象徴のようだった「ゴーん革命」という言われた日産は、
その後、勢い失いつつあります。

リストラという言葉が生む「犠牲」というものに目を向ける必要があります。

政治の世界では、小泉さんの郵政解散で圧勝した反動で、
先の参議院選で大敗を喫し「ねじれ国会」でニッチモサッチモという状態です。

そういう状況下で、身近な営業の世界でも結果が全てという風潮が強くなり
いわゆる「ニハチの法則」が横行して、B、Cランク客への営業が希薄になって
来ています。

ホントに「おいしい」という表現が多くなりました。

従来にあった、相互に「育て合う」という関係ではなく、
一時的に「搾取」すればよいという考えが横行しています。

私は、
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
と考えるのですが、
その一番目は「強さ」にウエートをおき、つぎに「屈せず」と「謙虚」が
続くのです。

交通事情が悪化し、特にガソリンが高騰しているので、
従来からの営業スタイルでよいという訳ではありませんが、
そこに各自の創意工夫があって
「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
の3拍子でお客様に感謝される貢献をして欲しいのです。

「強さ」は至上命題です。

いくら「品格」があっても営業である限り「儲ける」ことを忘れてはならず、
結果として「実績」という「強さ」を示す必要があります。

私は、安易に「おいしい」ばかりを追う営業ではなく、
「屈せず」・・厳しい状況でもお客様に貢献するために活動を行い
「謙虚」・・喜んで小さな案件にも対応する
という姿勢が重要です。

このように、「営業の品格」にも
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
の3拍子が重要と思います。

ある外資系の社員さんは、テクニックに長けていて「強さ」を発揮するが、
また、いろんな障害にも「屈せず」というバイタリティに富んでいるが、
悲しいかな「謙虚」さが欠けて周囲やお客様のひんしゅくを買っている
という方がおられます。

村上さんや堀江さんも「謙虚」という点が欠けていたように思うのです。

今、中学生がディトレーダーとなって「株」に夢中になっているとの事です。

ホントに、親の顔をみたいように思います。

もっと、汗を流して相手を喜ばすという精神を教えて欲しいと思います。

本日、最終回のNHK「フルスイング」は、
最後まであきらめずにフルスイング
という主旨のようです。

私は「品格」という他人からの目を意識しながら、
「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」
を実践して行きたいと思います。

■まとめ

・「人が認めるプラスα」==>「謙虚」(日本の風土では)

・「品格」=「強さ」+「屈せず」+「謙虚」


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2008年2月16日 (土)

「道」=「しんにゅう」+「首」

■「道」=「しんにゅう」+「首」

今回は、「道」をテーマに書きます。

この「道」という言葉に出会ったのは、独立する前、
おそらく平成6年だったと思うのですが、あるお客様の営業訪問が終わって、
お昼に、レストランに入った時に、
たまたま、偶然に「合席」となった方から
「道」=「しんにゅう」+「首」
という事を教わったのです。

この時、私は、よっぽど迷った顔をしていたのか、
その方から声をかけて頂き、
★「道」という漢字は、曲がりくねった道を表す「しんにゅう」の上に
★「首」をかけて歩くことだ
と教えて頂いたのです。

この「首」=「命」をかける点が重要なポイントなのです。

サラリーマンの方には大変失礼ですが、
「今の仕事に命をかけていますか?」
と伺いたいのです。

うーん、命か~?
そう言われるまで考えた事がないよな。

やぁ~、他に仕事がないからなぁ~!

というような状態の方も多く見受けます。

これは、経営者の方々でも同じで、単純に、親の跡を継いだ方の中には、
「オレの人生は、こんなのではなかった!」
と思いながら社長をしている方もおられると思います。

経営者の場合、「血筋」という宿命を感じ取ることが
「命」をかけることに変わっていくと思いますが、
サラリーマンの場合、
「命」に変わる瞬間はどんな時なのでしょうか?

「武士道」というのも時代のスピード感が違い過ぎます。

めまぐるしく変化し発展して行く中で「命」をかけるもの
「商品」=「自分」
と惚れこむ「瞬間」なのかも知れません。

この「瞬間」を大事に出来る事が「道」につながって行くのかも知れません。

■「信念」x「断ち切る力」

「しんにゅう」は、曲がりくねった道を表しているというのですが、
「曲がりくねっている」という事は、先が見通せない
という事でもあるのです。

確かに、ゴールが見えて、何の障害もない状態という事は
「順風満帆」で結構な事なのですが、
「天地自然の理」では、そんな事はありえないのです。

必ず、「壁」が立ちはだかるのです。

ちょっと、例えが違うかも知れませんが、
天下の松下電器産業でも、今後のグローバルな発展の為には「松下」を外して
Panasonicと名前を変える時代です。

必ず、「壁」が来るのです。

その「壁」を突破するパワーが必要なのです。

私は、独立して、しかも、社員を雇いましたから、
どんな「壁」が立ちはだかろうが、必ず、突破しなければならない宿命を
背負ったのです。

ところが、多くの方は、サラリーマンの方も「保険」をかけるという事で、
次善の策を用意しているのです。

サラリーマンをしていても「先の見える人」は、
平素から人脈を大切にして、
辞める前に、自分を雇ってくれる先を見つけているものです。

この傾向は、ドンドン欧米化して、ライバル企業に引き抜かれる事も多くなる
と思っています。

このような「先の見える人」は、保険がかかっているので「壁」に出会うと
「退転」というのですが、「志」を捨てて、安易に別な方向に向かうのです。

若い人に「夢」を見ているような人がいて、今の仕事に専念できないで、
「こんな筈ではない・・」
と彷徨っているのです。

どこかで「決着」をつける必要があるのですが、
「こんな筈ではない・・」
という思いが動くのです。

「道」を教えてくださった方は、
きっと「不退転の志」を分かりやすく教えてくださったのだと思いますが、
意外に、出来る人はカンタンに「退転」して、あれこれと迷うのです。

因みに「退転」は辞書では、
仏語。修行を怠り、一度得た悟りを失って低いほうに落ちること。
とあります。

もう少し具体的にすると、僧侶になったが還俗してしまう事を指します。

誘惑(異性)に負けてしまう事なのです。

「壁突破力」は「不退転の志」が必要なのですが、
「不退転の志」=「信念」x「断ち切る力」
★「これしかない」という「信念」がベースにあって、迷わないこと
★そして「断ち切るもの」をハッキリとさせること
が重要なのです。

「ゴール」がハッキリとイメージ出来て、
その「ゴール」に到達する手法が見えて、
しかも、それを「やり続ける」ことが出来るものである時に、
それが、強い「信念」となり、
さらに、「ひたすら」という感じで煩悩を断ち切ることで
強いパワーになるのです。

トヨタの鍔本先生は、
10年続ければ、達成できる
20年続ければ、プロになれる
30年続ければ、神様になれる
と教えて下さったのですが、
私は、
「不退転の志」=「信念」x「断ち切る力」
が必要と思うようになりました。

何度も何度もチャレンジして、現実の壁に悩みながら「突破」するという
強い精神力に培われた「信念」が「壁突破力」になると思うのです。

■「好き、楽しい」

私は、「改善」x「システム」という軸で経営コンサルタント業を営み、
具体的には、
「改善」=「仕事」を楽しく出来る創意工夫を教える・支援する
「システム」=その「創意工夫」をプロセス化・自動化・見える化する
という事であります。

13年前に創業した時は、
「システム」=100%普及したFaxと一斉同報システムを活用し、
「改善」=「ちらし」という「無人営業」で「探客」する
という2軸でした。

私は、「Faxちらし・3段活用マーケティング」と商品化したのですが、
これを「信念」化したのは、
★「ちらしはお客様への手紙」
という言葉に出会い、自分の思いを伝える手段として
「AMIコンサルティング Freash&Hot情報通信」
という機関誌を発行した事です。
参照:http://www.web-ami.com/tushin.html

「ちらしはお客様への手紙」という言葉からアクションして、
月に2回発行して、とうとう2月6日発行分で285号(11年10ヶ月)
と回を重ねたのです。

しかし、285号という回数にも隠されたドラマがあるのです。

最初、船井総研の先生たちも仲間たちも
「そんなの、どぶに金を捨てるみたいなものだ」
とアドバイス(?)してくれたのです。

私は「手紙」という精神ですから、PR色が薄いのです。

確かに、何度も「もう、やめよう」と思いました。

その度に、読んで下さる「お客様の顔」や「友人の顔」を思い出して、
志を改めたのです。

さらに、実は、書く事が好きで楽しいのです。

友人たちはヒマな時に集まってワイワイガヤガヤとしていたのですが、
私は、Fax通信の原稿をせっせと書いていました。

創刊号:http://www.web-ami.com/f&htushin/1.htmlを見ると素朴で
懐かしい感じが漂っています。

これを書くのに物凄い時間をかけていたのです。

しかし、出来上がった時の「快感」が嬉しかったのです。

最新号:http://www.web-ami.com/f&htushin/285.htmlは、かなり内容が良く
なって、しかも、余り時間をかけずに出来るようにレベルアップしています。

青木さんの「感性は、壁にぶつかった回数だ」のように、285回という
積み重ねが磨いた「感性」になっていると思います。

■「動中の工夫」

何事も楽しんでやっていると必ず
「こうしたらいい!」
というヒラメキが生まれるものです。

この「こうしたらいい!」をドンドン進めると
「細部に神宿る」
という状態になるのです。

小さなことにも、ドンドン配慮が行きわたるのです。

このドンドン湧き上がるアイデアを具現化することが重要なのです。

これが『「想像力」から「創造力」へ』という事なのです。

私は、お客様に「改善提案が出ていますか?」と伺うのです。

製造系の場合、「年に数件」というケースが多いのです。

私は、そんな社長さんに
「現場の方々が楽しんで仕事していますか?」
と尋ねるのです。

とても楽しんでいると思えないのです。

トヨタ自動車は、7万人くらいで年間200万件以上と言われています。

平均して、1人当たり月2件でも200万件に届かないのです。

この差は何なのでしょうか?

1月19日号で「大きな耳、小さな口、優しい目」という高畠さんの事を
紹介していますが、こういう人が多くいるのが、トヨタ自動車であり、
皆無に近いのが我々の現実のように思います。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/080119.html

トヨタでは、
「工場の10年先は、若い人に聞け」
と言われていますが、
「10年先」という「夢」を持つ青年の「志」を「大志」に育成する
そういうメカニズムが働いているように思います。

若い人が「改善」を通して「あれこれ」と創意工夫することで、
達成する「喜び」を覚えて、
リーダーがとてつもない「大きな目標」を指示することで加速する
という2つのエンジンが働いていると思います。

「これ分かるかな?」
という若い人の創意工夫を「受容」する器量が必要であり、
「欲言えば、○○のレベルも必要だね」
というアドバイスが出来ることがポイントのように思います。

また、非製造業でも若い人が発する「積極的なボヤキ」に「大きな耳」を
持つ必要があります。

「ボヤキ」は、ひっくり返すと「前向きな提案」になり、
その具現化のリーダー的な役割を果たし、物凄いパワーを発揮するのです。

「そったく(ロ+卒、啄)」という禅語の通りであり、
「やる気」がパワーに変わり、
「動中の工夫、静中の幾百千億万倍」
という状態に加速して行くのです。

まさに、改善というアクションが次のアクションを呼んで、
しかも、それが拡大・加速して行くのです。

■「細部に神宿る」

また、「あれこれ」と創意工夫する事で、ドンドン細部にこだわって来る
のです。

「仕上げ」という事を意識して、工夫を散らばめるのです。

「細部に神宿る」と表現しますが、
ディズニーランドの人気の秘密も「細部に神宿る」という創意工夫にある
と言われています。

年間パスで、何度も訪問するリピーターをその度に「感動」させる秘訣は、
建物にしても、細部をドンドン変える事で発見する喜びを散りばめる
という点にもあるようです。

もちろん、よく訓練された接客も素晴らしいものがありますが、
「あきさせない」という基本を「細部」の改善においている点を
見逃す訳には行かないのです。

お店でも販社でも製造業でも基本は同じと思います。

私は、「現場の体温」と表現していますが、
ドンドン変えて行くアイデアと実践力の両輪が体温を熱くする
と思っています。

「これ、分かるかな?」
と現場から声がかかる瞬間が生き甲斐と思っています。

■まとめ

・「道」という漢字は、曲がりくねった道を表す「しんにゅう」の上に
 「首」をかけて歩くことを表している

・「不退転の志」=「信念」x「断ち切る力」

・「動中の工夫、静中の幾百千億万倍」で「細部に神宿る」

・「これ、分かるかな?」を楽しみにする

■当「AMIニュース」のバックログは、
http://www.web-ami.com/mailnews/main.html
でご参照ください。

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2008年2月12日 (火)

フルスイング2

1月19日号でNHK番組の「フルスイング」をご紹介しています。
参照:http://www.web-ami.com/mailnews/080119.html

NHKのホームページでは、
1回目:「再びの、夢」(1月19日)
2回目:「逃げない」(1月26日)
3回目:「本気になる」(2月2日)
4回目:「キャッチ」(2月9日)
5回目:「先生のセンセイ」(2月16日予定)
6回目:「?」
とあります。

今までに4回放映されましたが、実は、私は2回目と4回目を見ただけです。

残念ながら、仕事などで1回目と3回目を見逃していますので、
余り、積極的に意見を書くのはどうかと思いますが、
それを超える「学ぶ」ものがあったので、
皆さんにご紹介したいと思い立ったのです。

当然、NHKのホームページを参照した意見なので、実際の番組とは、
違っているかも知れないことを事前に断っておきます。

この6回のストーリーは、実話を基に出来ている点が素晴らしいのです。

ドラマですから、毎回、主人公である高林先生が、問題生徒と担当教師と
ぶつかる構成になっています。

1回目は、見ていませんが、プロ野球コーチだった高畠さんが、
教育実習で異質な世界に「夢」(多感な高校生を指導する)を見つける事
から始まり、実際に、採用されて現実の「壁」にぶつかるのです。

2回目の「逃げない」は、剣道部を部隊に女性教師・女子生徒との関係から
「人間力」で受け入れられるものでした。

3回目は、見ていないですが、野球部を舞台に「支援力」という点で
溶け込んで行きます。

4回目は、英語教師の教室が舞台で帰国子女の「キャッチ ミー」という言葉を
キーにして「近づく」という事で溶け込んで行きます。

5回目は、まだ放送されていませんがホームページの予告を読む限り
サッカー部が舞台で進路指導の先生の深い思いやりがキーのようです。

6回目は、まだ予告されていません。

■「ドラマ」から学ぶ

私がこのドラマと出会ったのは「大きな耳、小さな口、優しい目」という
キャッチ・コピーだったのです。

こんなキャッチに「心」が惹かれるのはコンサルタントという職業の特性なの
かも知れません。

このドラマの展開は、今のところ、
「夢」⇒「壁」⇒「人間力」⇒「支援力」⇒「関係力」⇒「真因」(?)
となっています。

「夢」・・「イケル」という直観力が働き「夢」を膨らます
「壁」・・しかし、現実には専門性という「壁」が高く立ちはだかる
「人間力」・・その専門性という「壁」を突破する「情熱」という「人間力」
「支援力」・・受け入れられて自分の得意分野で力量を発揮する
「関係力」・・強烈な壁に「近づく」という事で「心」を開く
「真因」・・上辺のことに目を奪われずに、物事の本質を読む

これは、コンサルタントの世界でも同じなのです。

自分の「知識・経験・根性」を発揮できる「一番分野」を評価されて
コンサルティングを引き受ける訳です。

ところが、現実の世界では、その会社なりの専門家がいて、その方々との
「協調」と「競争」の関係になるのです。

最初は、受け入れられたような錯覚をするのですが、
その専門の方は「面従腹背」の状態に過ぎないのです。

この「面従腹背」状況を打破するパワーは、実は、自分が発揮できる事で、
実際に動かして行くというパワーなのです。

NHKは、高畠さんを
『自ら、悩み、迷い、葛藤する姿をさらけ出す素敵さ。
高みから何かを教えるのではなく、「生きる力」を伝えようとする熱意。
「俺だけの先生」「私だけの先生」と子どもたちに思わせる
「好きにならずにいられない」教師の姿がそこにありました。
わずか1年でがんに倒れ、志半ばで逝去した新米教師「高さん」と、
彼の思いを受け止め、成長していく子どもたちと教師たちの感動の実話を
ドラマ化します。』
と紹介しています。

人生には、大きな壁が立ちはだかって「どうしよう」と思い悩む場面が
幾度も来るものです。

その大きな壁を突破するには、
・熱い情熱で動かす「人間力」
・高い見識でサポートすることで動かす「支援力」
・相手から逃げずに「近づく」ことで「心」をオープンにする「関係力」
・上辺で判断せず、その裏にある「真因」をしっかりと捕まえる「理解力」
等のパワーが必要なのです。

放送は、あと2回残っています。

また、このドラマから学んだことをご紹介したいと思います。

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