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2007年11月22日 (木)

向日性について

■「向日性」について

「天地自然の理」という言葉があり、
古くは、二宮尊徳翁も使われています。

この古くから使われている「天地自然の理」は、
何事も大自然の法則に照らし合わせて判断するのが良い
という事が骨格になっているようです。

この「天地自然の理」の中に、
「向日性の原則」
と言うものがあります。

特に、顕著なのは植物なのですが、
植物は、太陽の陽が差し込む方向に向かって成長する
という大原則なのです。

この原則を人間に当てはめると
若干、難しい面が出て来るのです。

それは、人によって好みや気分によって違うからです。

特に、気分に左右されやすく、
日頃は、明るい活発なことが好むタイプでも、
気分によって、明るいことがうるさく感じるのです。

しかし、その大半は、やはり大原則に従っているのです。

■「記憶に残る長嶋、記録に残る王」

私たちの年代では、
「記憶に残る長嶋、記録に残る王」
と言われたことがありました。

どちらも常勝時代の巨人軍の中核バッターです。

2人の選手としての数字を見ると「世界の王」と言われるように、
ホームラン数などは、圧倒的に王選手の方が上なのです。

しかし、人気という面では、この数字に関係なく、
圧倒的に長嶋さんの方が高いのです。

この現象を
「記憶に残る長嶋、記録に残る王」
と表現したのです。

「記憶に残る」という事は、
試合というドラマのクライマックスで主役の働きをした
という点も見逃せないのです。

いわゆる「勝負強い」ということなのです。

確かに、「勝負強い」と人気が出るのですが、
長嶋さんの突出した「人気」という要素を考えてみると、
★「勝負強さ」、「意外性」、「派手なパフォーマンス」
の3要素が揃っている点が凄いのです。

確かに、「勝負」という面では、
王さんのホームランは、試合の趨勢が決まった後のダメ押しのような
場面が多かったのです。

勝負を分けるシーンでは、
長嶋さんの活躍
が目立ったのです。

その他に、独特の表現術、
「いわゆる~、その~、一つの~・・」という語り口調や、
意外な英単語の使用も「魅力」でありました。

また、三振するにしても派手なパフォーマンスがあって、
強烈な印象を与えてくれました。

これらの要素に加えて、
顔から来る印象でも、王選手は肩苦しい印象があるのですが、
長嶋さんには、口調も手伝って「明るさ」があるのです。

この「勝負強さ」、「意外性」、「派手なパフォーマンス」などの特性は
長嶋さん独特のものです。

中畑選手などもマネたようなのですが、3拍子揃わないのです。

■「意外性」&「面白い」

このように、長嶋さんの素晴らしさは
★「勝負強さ」、「意外性」、「派手なパフォーマンス」
の3拍子が揃っていることなのですが、
我々、凡人が心得るべき点を学ぶ必要があります。

私は、「意外性」&「面白い」という要素に着目して、
俳優の西田敏行さん
がモデルと考えています。

西田さんは、言うまでもなくマルチ・タレントで
いろんな才能をお持ちですが、ある一点を除くと普通の芸人さん
かも知れないのです。

西田さんは、「つりバカ日誌」などの映画で人気がありますが、
彼の先天的な要素である「顔つき」や「スタイル」という面では、
凡そ、人気が出ると思えないのですが、
彼は「意外性」という面を発揮して、結構、「面白い」という面
で突出しているのです。

この「意外性」&「面白い」が重要なのです。

高橋英樹さんなどの2枚目スターがTV番組に出演して、
意外性を発揮しようとされていますが、
西田さんは、本芸で意外性を発揮されているのです。

西田さんは、最近、CMにも出ておられますが、
通常の俳優さんのように、語るだけではインパクトが弱いので、
「裸踊り」をいれてCM界の脱常識的な「面白さ」
を加えています。

おそらく、「裸踊り」を省くと平凡なCMに終っていると思うのです。

■「実践のコツ」

このように、「意外性」&「面白い」が良いのですが、
「じゃ、どのように、実践すれば良いのか?」
という点が課題になります。

ある時、「オール電化」関連の話ですが、
「IH料理教室」に主婦8名集めて、3件受注した
という事例があります。

この成功要因が「意外性」&「面白い」だったのです。

お客様の「IH料理教室」が終った後、試食会の前に
★ホテルのシェフのような格好をして現れて、
★「僕が皆さんに特別料理を作って、ご馳走します」
と言って、一度、うやうやしく冷蔵庫の中を見渡して、
★たまご焼き
を作った営業マンがいたのです。

これは、大喝采だったそうです。

そうですよね。

「IH料理教室」に来ている主婦相手に、
自分が主婦以上の料理をつくるのも良いかも知れませんが、
「さぁ、つくるぞー!」
と思わせる一流ホテルのシェフの井出達から出た
「たまご焼き」
って、凄い「オチ」と思いませんか?

これで、オープン・マインドになって、楽しい懇談があって、
3件受注できた
という事でした。

普通は、ゼロ件に終るケースが多いのです。

彼の「意外性」&「面白い」は、今も発揮されています。

■「楽しい・楽しい・・」

実は、私は何も芸のない、どちらかと言う「くそまじめ」な感じです。

親に感謝するのは、
「福顔」
に産んでくれた事です。

今、58才ですが、ずっと若く見えるようです。

こんな私が、経営コンサルタントという商売でやっていけるのは、
マイ・ブームとなっているコツがあるのです。

それは、いつも「くそまじめ」に仕事しているのですが、
ある時、古いお付き合いのキョーラクの辻専務から電話があったのですが、
この時、あるお客様への資料を書いている途中だったので、
電話の会話が弾まなかったのです。

辻専務は、
「栩野さんとこは、前澤さんだけが合格や!」
と叱って下さったのです。

理由は、
「電話応対のトーンが低い!」
という事だったのです。

「とちのでーす!」
と語尾を上げるようにしなさい
と教えてくださったのです。

私にも言い分があったのですが、
「腑に落ちた」
状態だったので、
「これからは、何でも、やる限りは楽しくやろう」
と決心したのです。

もちろん、語尾をあげるように心掛けました。

さらに、「何でも楽しくやるぞ!」と決めたのです。

気分が乗らない時もあるのですが、
「楽しい・・楽しい・・」
と暗示のように気合をかけていると、
徐々に、「楽しい」が自分に乗り移り、
暗示にかけたような状態になるのです。

そして、不思議なのですが
「面白い」という興味に変わってくるのです。

「楽しい」から「面白い」状態へシフトすると
ホントに集中力が働いて、
アッという間に終る感じになるのです。

これは「会話」も同じなのです。

「楽しい・・楽しい・・」を心掛けると
自然と表情も明るくなり、
相手の反応にも「笑い」というリアクションが可能になり、
ドンドン、関係がよくなって行くのです。

ある方は「笑い」がキーポイントで、双方に、「笑い」が出て来ると
自然と「財布」も笑って口を開けてくれると教えて下さいました。

「楽しい・楽しい・・」という暗示を試して下さい。 

きっと、よくなるように思います。

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2007年11月14日 (水)

歯茎から血が出る

最近、歯ブラシを小さく・硬いものに変えたら、歯茎から血が出るようになった。

本当なら歯医者さんに行って治療してもらうのが良いのだろうが、どうしても、足が向かない。

2日目は、少しになって来たので、このままにしておこうと思う。

しかし、会社の女子社員に話すと「絶対、歯医者に行きなさい」ということである。

私は、歯医者さんが嫌いという訳ではないが、こんな位で行く気にならない。

その気持ちに「絶対、歯医者に行きなさい」の言葉が交差するので、揺れ動くのである。

困ったものである。

やはり、優柔不断なのだろうか?

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2007年11月 6日 (火)

金持ち父さん

■「金持ち父さん」

私は、昭和24年7月生まれですから、満58才3ヶ月という年齢です。

サラリーマンなら、あと2年もしないうちに
「定年」という「激変」が来ます。

お蔭様で平成7年に独立していますので、定年の心配はないのですが、
それでもお客様あっての話です。

私も友人もシルバー時代を
「如何に生きるか?」
が課題なのですが、
年金も期待出来ない状況なので「不安」が一杯なのです。

共通する「不安」は、
・健康への不安
・金銭的な不安
・生活面への不安
などです。

「健康」は、10年先への投資という事なので、今更、慌てて何かをしても
どれほど効果があるとは思えないのです。

58才になり、年相応の衰えが出ていて、ゴルフなどでは、飛距離を求めて、
新しいドライバーを探し求めているのも事実です。

「ドライバー・マジック」と呼んでいるのですが、
ゴルフ道具の進歩は目覚しいものがあって、
ゴルフのクラブやボールに留まらず、靴や手袋、さらに、ウエアまで
ドンドン進化しています。

テクノロジーが体力の衰えをリカバリーしてくれるのですが、
それにはお金が必要になるのです。

「生活」は、経営コンサルタントという仕事をしていますので、
すでに、独立という「激変」を乗り越えているので、友人のように「定年」という
激変はありません。

とは言っても、お客様あっての仕事なので、
・自分の得意分野を大切にしながら
・陳腐化しないように最新を追いかけ
・しかも老害にならないように「聞く耳」を持ちながら
という事を心掛けています。

そして、もっと、積極的に若い人とお付き合いして、
自分のトヨタやIBMを通して得た経験を伝える機会を多くしたい
と思っています。

残る「不安」は、「金」なのです。

最近、この「金」に関して「まさか?」と思うようなことがあったので、
今回、「金持ち父さん」と題して書いています。

■1つ目の「まさか?」

1つ目の「まさか?」は、
先日、友人が来て「5800万円の収益マンションを買う」という話が
あった事です。

最初、「それは、うらやましい話だな!」と思って聞いていたのですが、
よく聞くと、
★元来は、1億円以上だったものが、ドンドン下がっって来た物件で
★しかも、その5800万円を銀行から調達して投資する
というのです。

「値下がりの激しい物件」
「全額借金」(それも25年返済)

ちょっと、おかしい?
と思うのです。

確かに、これから不透明な時代が続くので、
財産をポートフォリオ管理で分散させるのは賢明な話と思うのですが、
それは、今、持っている財産についての話と思うのです。

「幾つまで生きるの?」
と聞いたのです。

25年後と言えば、彼は、85歳になるのです。

その頃まで、生きているかも知れませんが、
★その収益マンションが、いつまでも、稼いでくれる保証もなければ、
★どんな人が入って来るかも知れないことや
★ドンドン下り坂の経済かも知れない
などと「不安」材料をアドバイスしたのです。

でも、彼は「5000万円くらいで交渉しよう」
と言っていました。

彼は、今でも「金持ち父さん」組と思うのですが、
「欲」というものの前には、「ほどほど」はないのですね
そんな人間の本質を垣間見たのです。

その後、このような話の先行事例となる友人に会いました。

彼は、サラリーマン時代の友人で、大阪市内の一等地に実家があって、
7年ほど前に、親から受け継いだ家を
借金して「収益マンション」に建て替えた人です。

彼は、在職中に
「マンションを建てる」
と夢一杯に輝いて話してくれました。

なにせ、一等地なので
「うらやましい!」
という一語に尽きるものでした。

そのマンションの上層階で生活しながら、1階で居酒屋をしている
という友人なのですが、
確かに、収益マンションを建てたという時は、顔は輝いていましたが、
徐々に、現実が迫って来ているのか、
「精気」が薄れて来ているのです。

先日、会った時は、
「金の臭い」がかすれて「貧乏」が漂った感じ
がしました。

彼も大部分が銀行からの借金であり、
家賃収入と居酒屋の収益で
返済しているのです。

一等地の「収益マンション」と言えども、計算通りではなく、
ドンドン周囲に大きなマンションが乱立して競争激化しているのです。

また、にわかに始めた居酒屋も、
最初は、職人さんを雇っていたのですが、
今や、家族経営になるほどに勢いが無くなっている
のです。

この友人は、元来、コツコツとしたタイプなので、
この環境下で、彼なりの生活をして行くと思うのですが、
「収益モデル」というリスクの上で成り立つ「幸せ」の危うさ
の一端を垣間見たように思うのです。

でも「収益マンション」に目が眩む方が多いのですね。

彼の7年の変化を見て、目を覚まして欲しいですね。

■2つ目の「まさか?」

次の話は、ホントに驚いたのです。

この方は、お客様の社員さんなのですが、ある日、
「栩野さん、資料を送ったので、よろしく頼みます」
という電話が来たのです。

数日して、郵便物が届いたのですが、
会社の封筒ではなく、個人で出している封筒なのです。

怪訝に思いながら、封を切ってみると
あるマルチ商品(今は、システム販売と呼ぶそうだが)の申込書
だったのです。

この方は、サラリーマンとしては立派な方なので、
私も尊敬していたのですが、
幾らなんでもマルチにハマり込むとは思わなかったのです。

私は、信条として「マルチ」を拒否しています。

何故なら、そんなに良い商品なら堂々と流通網に乗せれば良い
と思うからなのです。

「あやしい商品」だから「欲」に訴える売り方しかないのです。

私は、
「マルチに手を染めると友人をなくす」
と警告しています。

ところが、彼のように立派なサラリーマンすら
「マルチ」に手を染める時代
とビックリしているのです。

■「金持ち父さん」

ロバート・キヨサキさんの「金持ち父さん、貧乏父さん」という著書が、
2000年に発行されて、結構、売れたようです。

内容は、私の人生観とは全く正反対の方向で、
「金融」や「不動産」投資で利殖して労せず稼ぐ
というアメリカ人的な発想のものであります。

著者の子供時代に、友人のお父さんから現実を通して教えられたこと、
すなわち、
★自分の父は高学歴でハワイ州の公立大学の教授なのだが、
給料が増えても家賃の高い家に引っ越して、常に、貧乏しているが、
★友人のお父さんは、ストアを経営していて、人を雇いながら、
悠々としている
という事実の対比から始まっています。

そして、コツコツ働いて名誉ある地位についても
「利殖」がうまくなければ、
「貧乏父さん」のままであるとして、
自分は、その脱出法を考え出して「利殖」で成功した
という展開であります。

確かに、私にも「金持ち父さん」になって、
家族を裕福にしてやりたいという思いがありますが、
「利殖」で自分が裕福に生きたい
という点に合点が行かないのです。

ちょっと、私には、受け入れられない部分が多いのですが、
最近の風潮を見ていると「投機」や「利殖」が蔓延しているようで、
いろんな弊害が出て来ないかと危惧しています。

日本でも、村上さんやホリエモンから「円天」や??の宗教など、
「倫理観」の欠如で「金銭」に「人格」を失った事件が多くなっています。

村上さんが、TVで
「金を儲けてはいけないのですか?」
と言いながら投獄されたのは、象徴的に思うのです。

私は、まだ運の良い方の人間で、
・ゴルフ会員券は、値上がりの前、昭和61年1月に底値で購入し、
・自宅マンションは、昭和59年12月に底値近いところで購入した
という幸運な面がありました。

その後、どちらもドンドン値上がりして、
妻は「ゴルフの会員券を売ったら」と言いましたが、
私は「ゴルフが好きだから」と答えて、?千万円を稼ぎ損ねました。

自宅マンションも億に近いところまで跳ね上がりましたが、
実際に住んでいるので、さすがに妻も売ろうとは言いませんでした。

もし、売っていたら、これも?千万円の利益があったのでした。

■基本は「自己所有」

しかし、私の基本は「自分が使用する」なのです。

この辺が、「金持ち父さん」と大きく違うところなのです。

最近、竹中平蔵元大臣も「金融」で稼ぐという風な著書を出して
いるように、コツコツよりも「濡れ手で粟」という風潮なのです。

竹中さんの「金融」は、日本の立ち位置が「農業」から「工業」へシフト
したが、「サービス」から「金融」へというシフトがうまく行っていない
という危惧から出ているのだと思います。

しかし、トヨタ自動車を例に上げれば、製造業として収益が大きくて、
その収益が、無借金経営から生まれた「金融力」となって、
本業と連動して巨大になっているのが望ましいと思います。

この本業と連動した「金融力」ならば、賛同できるのですが、
「金融」という面だけならば、
「人格」を失う結果となるように思うのです。

確かに、「株価」も「地価」も「原油」や他の資源も
オイル・マネーなどに翻弄されているのですが、
これだけ、世界中の人々を苦しめると
何か大きな「因果応報」のバツが下るように思うのです。

■二宮尊徳的な倫理観

その反面、二宮尊徳の90話というような「謹厳実直」な生き方を説く
本も出て来ているのが面白いのですね。

私は、ネットで「二宮翁夜話」という無料ダウンロードできるものに出会い
ざっと、その内容を流し読みして見ました。
参照:http://homepage3.nifty.com/t-moro/ninomiyaouyowa1.htm

今までも佐賀藩の「葉隠れ」や三井や住友の家訓などを取り上げたり、
安岡正篤や中村天風、ちょっと怪しくなっていますが船井幸雄
などの教えを勉強して来ました。

船井さんも当初は
「素直プラス発想勉強好き」
「時流適応力相応一番主義」
「天地自然の理」
などと「腑に落ちる」内容の話が多かったのです。

すべてが古い倫理観が良いとは言いませんが、
「金の臭い」とか「おいしい話」とか
まず「金」ありきという生き方に疑問も持つのです。

鉄鋼王のカーネギーは、ナポレオン・ヒルに「成功の法則」を教えたのですが、
そして、ナポレオン・ヒルが20数年かけて、世界の成功者に共通するものとして、
1)まず、「夢」を数値的に大きく描け
2)それを実現するのに自分が差し出すものを一つ決めよ
3)その「一つ」を実践して「夢」実現でのシナリオを描き
4)その最初のステップからコツコツと実践する
5)その実践の中から賛同者を得て「テコの原理」で加速化する
という風な構図を証明したのです。

この1から5の順を無視して
「テコの原理」だけを取り上げたり、
「夢」だけを語って「詐欺師」の世界に入り込んだりする
人が多いのです。

私は、トヨタ自動車とIBMの考え方が素晴らしいと思い、
時々、お客様に自分の経験から学んだ事例をお話しています。

「金融」という面でも
トヨタ自動車のように無借金経営、かつ、本業で得るファイナンス
というのが本来であろうと思っています。

これは、1次、2次、3次の各産業に共通するものであると思っています。

余剰資金が「ドル」や「原油」などを操作して、
多くの人に迷惑をかけることで「利益」を生み出す
という今の「金融」の動きは、いずれ行き詰ると思っています。

また、個人のファイナンスにおいても
自己使用、かつ、無借金
という基準を崩したくないと思っています。

確かに、海外で安い為替のお蔭でリッチな暮らしを楽しんでいる
と言う報道が多くなっていますが、
昔、ハワイに行った時に、現地で暮らす日本人が
「最初は、ハワイの暮らしは楽しいですが、それも、3ヶ月ですよ!」
とおっしゃっていたのを思い出します。

二宮翁も「謹厳実直」を基本とされていますが、
決して、「夢」を持つな!
とは、言っていないのです。

京都のお寺でならった
「曇り時々晴れ」
の生活が一番なように思います。

私は、ゴルフが好きでメンバーでもありますが、
「月に1回程度で良い」
と思えば、「ドライバー・マジック」も消えて来ました。

■まとめ

・「金持ち父さん」になりたい

・しかし、「まさか?」と言われるような生き方はしたくない

・基本は「自己所有」

・トヨタ自動車のように無借金経営、かつ、本業で得るファイナンス

・二宮尊徳の倫理観
参照:http://homepage3.nifty.com/t-moro/ninomiyaouyowa1.htm

 

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2007年11月 2日 (金)

変革

■「変革」とは

世の中は、ドンドン変化して行きますので、
個人も企業もギャップを認識して、
変革して行く必要があるのです。

「変革」について、タナベ経営は
   自分を変え
   やり方を変え
   リズムを変えよう
と言っています。

多くの場合、「やり方」を変える事がキーポイントなのですが、
その「やり方」には、4段階があるのです。

つまり、
1)改善(マイナー・チェンジ)
2)改革(フル・モデル・チェンジ)
3)革新(新基軸の新車種投入)
4)変革(既存車種の再編成)
という4段階なのです。

●トヨタのマークXという乗用車がありますが、
・Xシーターという4人乗りセダン
・3列シート化で6~7人乗りワゴン
という2つの新基軸を打ち出した「Zio」という
派生型の新車種を発売しました。

この「Zio」は、3)の「革新」に当ります。

マークXは、セダン離れの中で販売が苦戦していると聞いています。

その苦戦を打破する「戦略」として、
2つの新基軸で新しい客層に迫ろうとする「Zio」を打ち出したのです。

クルマ需要にも構造変化が起こっていて、
・若者層は、ミニバンや軽自動車
・金持ち層は、高級セダン、外車化
という2つの大きな潮流があり、
「マークX」は、どちらの「潮流」にも属さない
カテゴリーになっていたのです。

「Zio」は、普段はセダンだが、時には、2世代で7人乗りという
どちらかと言うとシルバー層向けの多用途車であります。

私は、マンション住まいで立体駐車場という環境なので、
7人乗りと言うと車高制限の為にミニバンはムリな状況であります。

そういう人にピッタリの新基軸のクルマとして注目できると思います。

「革新」と「変革」は、区別するのは困難なのですが、
私は、「変革」=「革新」+「統廃合」と定義しています。

同じく「トヨタ」を例にあげますと
●「ネッツ店」が「変革」にあたります。

まず、トヨタは、1968年にスタートした「トヨタオート○○」を
アルテッツァやヴィッツという若者受けする戦略車種を開発して、
1998年8月に「ネッツトヨタ○○」と改称して、
若者をターゲットするコンセプトの展開に取り組みました。

ついで、この実績を踏まえて、
2004年5月に「トヨタビスタ○○」を販売網再編の一環として
「ネッツトヨタ○○」に統合して2系列を1つに統合しました。

少子高齢化時代を見据えた素晴らしい戦略だったのですが、
ひとつトヨタの誤算がありました。

それは、経営が地元資本なので、
道路を挟んで同じネッツ店が向き合うという光景が今なお残っていて、
トヨタが目論んだ統廃合は思うように進んでいないのです。

この結果、次に予定していた、
トヨタ店とトヨペット店およびカローラ店の統合は頓挫して、
新規に創ったレクサス店への布石が機能しなくなって、
チャネル戦略があまり機能していないのです。

このように、「変革」する事は、トヨタですら難しい課題なのです。

反面、日産は、ゴーン変革で、
まず、ブルーステージ店とレッドステージ店と2つに統廃合して、
次に、どちらのチャネルも日産車を全車種取り扱うようにする
と2段階のチャネル戦略を実施しました。

日産の再編成は、時間が経つほどに機能して、
ブルーステージ店とレッドステージ店が道路を挟んで向き合う
という光景は徐々に無くなって来ています。

ネッツトヨタの統合では、店舗が向き合って競う状況が残っていて、
日産の場合は、比較的スムーズに統廃合が進んでいるのは、、
販売店の経営が、トヨタは地元資本だが、日産は直営化が進んでいる
という相違点にあります。

●このネッツトヨタ各店の経営意欲の大きさが、
直営化した日産などの他社の状況とは決定的な相違点となっています。

「うらやましい限り」という状況ですが、
それは、ネッツトヨタの取扱車種群が
若い人向けの新しいコンセプトの車種に絞っていて、
それらを2系列で販売しても経営が成り立つほどの商品力を持っている
という事を物語っています。

「閑話休題」

1)の改善と2)の改革については、
ちょっとした工夫で実施するのは「改善」であり、
大きく「やり方」を変える場合(レイアウト変更など)は、
「改革」と考えています。

PDCA管理されている会社では、毎月、その中間報告などで、
「気づき」として提案されて来るのが「改善」なのです。

このちょっと「改善」というものでも
○自分で工夫した場合は、比較的継続しやすいが
●他人が工夫し、押し付けられたものは「馴染み」にくい
という相違があります。

「改善」のキーポイントは、「人」を巻き込むという事です。

【押し付けられたものは「馴染み」にくい】
を踏まえて、リーダーは「腑に落ちる」ような言動で
迫って行くことがポイントなのです。

■「改善」x「システム

私は、「改善」x「システム」という視点で
コンサルティングをしていますが、
何故、「改善」が先においているには、理由があるのです。

本質的に、「システム」は、新しい技術や考え方を取り入れるので、
「革新」という面が強いものです。

例えば、グループウエアというソフトがありますが、
活用次第では、物凄い利用価値を生むものなのです。

ところが、多くの場合、スケジュールや報告という機能を活用する
というレベルで終わっているケースが多いのです。

しかも、スケジュール管理も形骸化して、退行しているのです。

これでは、新しい技術や考え方を導入したと評価できないのです。

「報連相」には、
●タテ軸として、経営者、管理職、現場という階層があり、
●ヨコ軸には、各部門、協力業者という広がりがある
という課題があります。

これらの課題をグループウエアという新しい技術・考え方で解決しよう
と企てるのですが、
どうしても「押し付け」なので馴染みにくい
という根本的な問題が生じるのです。

どちらの企業でも「とりあえず」ということで
スケジュール管理や報告というものを利用することでスタートするのですが、
タテ軸の中で、経営者や管理職がグループウエアに馴染まないので、
「報告のための報告」状態になって行くのです。

また、ヨコ軸も権限管理などで他人のスケジュールが見れないや、
プロジェクト化した場合、協力業者をグループウエアに入れにくい
という課題点も沢山残っていました。

ついには、グループウエア自体が報告だけの機能になってしまうのです。

●【PDCAのサイクルを回す】
は、タテ軸の経営者や管理職は,その重要性をよく理解しているのですが、
折角のツールである「グループウエア」を「馴染まない」という理由で
活用できていないのが実情です。

私は、最近のグループウエアはASP化されていますので、
外部からでも入り込めるという利点を活かして、
進み具合をウオッチングして、
定期的の警鐘を鳴らしたり、新しい取り組みを提案する
という指導が出来るのです。

さらに、最近のASP化されたグループウエアは、
●携帯電話を端末として活用できるものが出ていて、
営業はじめ外出する人もケータイで利用して最新の情報を更新する
という点や、
協力業者にも臨時でアクセスできるようにすれば、
社内と同等な運用が可能になり、
写真を添付した報告などを即時に送信されるので、
精度の高い「報連相」が可能になっています。

■デジタル・デバイド

「格差社会」と叫ばれており、極端には、勝ち組と貧困と呼ばれる位に
ギャップが広がっています。

日本経済は、まだまだ少子高齢化が続くので、
政府がいろんな策を出しても限界があり、今後も、
少数のグローバルな動きを出来る勝ち組企業と
大多数を占めるローカル&ファミリー構造の「貧困」化する中小企業
とに分化して行くと考えます。

この分化に拍車をかけるのが「デジタル・デバイド」なのです。

先ほどのグループウエアもASP化されて、
インターネットを活用してローコストで利用する時代になり、
しかも、ケータイも含んでおり、応用範囲が拡大する時代になっています。

Web2.0の時代と言われていますが、「脱デジタル・デバイド」に
ASP化されたソフトを活用するのもその1つであると言えます。

ASPは、Application Service Provider の頭文字であり、
ソフトを購入するのではなく、インターネットを利用して、
月額で借りる方式を指します。

このように「ソフト」は、ドンドンASP化しており、
インターネットを経由して、ユニークなサービスが提供されているのです。

しかし、「馴染む」や「拡大する」というキーワードでは、
ASP化して導入しやすくなっているのですが、
その反面、「デジタル・デバイド」という言葉が示すように
運用面で支障をきたす人が多いのも事実であり、
そのギャップを埋めるのに多大なエネルギーが必要となっているのです。

経営コンサルタントも「デジタル・デバイド」では、
不十分な時代が到来しているのです。

私は、サラリーマン時代の経験を活かして「改善」x「システム」で
お客様の「デジタル・デバイド」を解消しながら、
Web2.0時代の運用やビジネス・モデル構築の指導&アウトソーシングで
貢献して行きたいと思っています。

■まとめ

・「変革」「自分を変え やり方を変え リズムを変えよう」
 タナベ経営
 
・1)改善(マイナー・チェンジ)
 2)改革(フル・モデル・チェンジ)
 3)革新(新基軸の新車種投入)
 4)変革(既存車種の再編成)

・「報連相」には、
●タテ軸として、経営者、管理職、現場という階層があり、
●ヨコ軸には、各部門、協力業者という広がりがある
という課題がある。

・Web2.0時代・・ASP化されたソフトを活用する

・「デジタル・デバイド」が本当の意味で格差を拡げる

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